UQ mobileの節約モードが最大1Mbpsって本当なのか試してみた
UQ mobileのくりこしプランL +5Gを契約しました。このプランは節約モードの通信速度が最大1Mbpsなのだそうです。本当にそんなに速いのだろうかと思ったので、通信速度を計測してみることにしました。
節約モードの仕様
UQ mobileには高速モードと節約モードがあります。高速モードとは通信速度が速い代わりに通信容量が消費される状態で、節約モードとは通信速度が遅い代わりに通信容量が消費されない状態です。
高速モードのままだと通信速度をあまり必要としないコンテンツでも通信容量が消費されてしまいます。そんなときは節約モードに切り替えれば通信容量が消費されなくなり、結果的に通信容量を節約することが可能になります。
My UQ mobile アプリかUQ mobile データチャージサイトにau IDでログインし、ホーム画面のスイッチを押せば、高速モードと節約モードを切り替えられます。この操作は即時に反映されます。
節約モードの通信速度はプランによって異なります。くりこしプランS +5Gなら最大300kbps、くりこしプランM +5Gなら最大1Mbps、くりこしプランL +5Gならやはり最大1Mbpsです。
最大1Mbpsというのはかなりの速さです。とはいえこれはあくまで理論上最大の通信速度であり、実際の通信速度ではありません。肝心なのは実際の通信速度です。そしてそれを知ることこそが今回の実験の目的でした。
節約モードの速度を計測してみる
FAST.comにアクセスし、UQ mobileの節約モードの下り通信速度と上り通信速度を計測しました。アンロード済みレイテンシーとロード済みレイテンシーも計測しましたが、今回は省略します。
日時は2022年4月18日月曜日の午後0~1時、つまり平日の昼休みです。あえて回線が混雑する時間帯にぶつけました。0分台から50分台まで10分おきに通信速度を計測しました。
場所は東京都内の自宅です。できれば回線が混雑しがちな繁華街やオフィス街で実験したいところでしたが、なるべく外出することは控えたかったので断念しました。場所によっては今回の実験と異なる結果になることも考えられます。
端末はZenFone 6です。残念ながらZenFone 6は5Gに対応していないので、5Gの通信速度を計測することはかないませんでした。もっとも5Gと4Gの違いが節約モードの通信速度にそこまで大きな影響を及ぼすことはないでしょう。
UQ mobileのSIMをSIMスロット1に挿入し、楽天モバイルのSIMをSIMスロット2に挿入しました。UQ mobileのSIMでデータ通信をするために、楽天モバイルのSIMとWi-Fiは無効にしました。
平日昼でも1Mbpsにかなり近づいた
時刻 | 下り速度 | 上り速度 |
---|---|---|
12:00 | 780kbps | 4.8Mbps |
12:10 | 890kbps | 1.0Mbps |
12:20 | 870kbps | 1.9Mbps |
12:30 | 890kbps | 2.0Mbps |
12:40 | 930kbps | 2.8Mbps |
12:50 | 840kbps | 4.4Mbps |
UQ mobileの節約モードの通信速度を計測した結果です。下り通信速度の最大値は930kbps、最小値は780kbps、平均値は約866kbpsでした。上り通信速度の最大値は4.8Mbps、最小値は1.0Mbps、平均値は約2.8Mbpsでした。
下り通信速度はなかなかの安定ぶりです。1Mbpsとまではいかなくても、それにかなり近づきました。昼休みに入った直後が最も遅いというのは意外ですが、全体的には高い水準を保っています。
上り通信速度は時間帯によっては1Mbpsを大きく上回りました。これには驚かされました。てっきり節約モードでは上り通信速度も最大1Mbpsに制限されるものだとばかり思っていたからです。
下り通信速度にしても上り通信速度にしても、平日の昼休みという悪条件をまったく苦にしていない様子です。もともと通信速度が制限されている節約モードは回線が混雑している影響を受けにくいのかもしれません。
いずれにせよ節約モードの最大1Mbpsという通信速度ははったりではありませんでした。私がこれまでに利用してきたどんな格安SIMとも一線を画する安定感がありました。さすがはauのサブブランドです。
YouTubeの動画を視聴してみる
ついでにUQ mobileの節約モードでYouTubeの動画を視聴してみることにしました。最大1Mbpsという通信速度で動画を視聴できるかどうかは微妙なところなので、ぜひ実験しておきたかったのです。
節約モードに切り替えた状態でいくつかの動画を視聴し、設定で画質を変更したり、シークバーで再生開始位置を変更したりしながら、正常に動作するかどうかを見極めていきました。
その結果、画質を480p以下にすると問題なく動画を視聴できることが分かりました。画面が乱れたり止まったりすることはありませんでした。シークバーの反応が少しだけ遅いように感じましたが、それもほとんど気になりませんでした。
画質を720p以上にするとさすがに厳しいものがありました。画面が少し動いては止まり、また少し動いては止まるという感じで、見るに堪えませんでした。シークバーを操作してもうんともすんとも言いませんでした。
個人的にはこの結果に満足しています。中程度の画質で動画を視聴できるならそれで十分です。そもそも通信容量を消費せずに動画を視聴できるだけでもありがたいことですし、ぜいたくは言えません。