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OCN モバイル ONEをL-09Cに設定してみた

投稿 更新 著者 賀来泰史

auのiPhone 5のパケット料金を節約するために、OCN モバイル ONEのデータ通信専用SIMをL-09Cの白ロムに入れ、iPhone 5と一緒に持ち歩くことにしました。格安SIMを使うのはこれが初めてのことでした。

L-09Cを購入

L-09C

2013年の春のことです。スマートフォンのパケット料金が高いことに不満が募り、どうにか通信費を削減したいと思ってあれこれと調べていたところ、ひょんなことから格安SIMというものの存在を知りました。

当時はドコモ系の格安SIMしかなく、私が使っていたauのiPhone 5には対応していないことが分かったので、ドコモのモバイルWi-Fiルーターの白ロムを購入することにしました。白ロムとは中古品のことです。

オークションサイトで相場を調べるなどして候補を絞り込み、価格、大きさ、重さ、バッテリー容量などのバランスが良かったLGエレクトロニクス・ジャパンのL-09Cを選びました。

L-09C、ケーブル、アダプター、説明書

ひとまず格安SIMのことは後回しにして、先にL-09Cの白ロムを購入することにしました。中古品はいつでも潤沢に在庫があるとは限らないので、そちらから先に確保しておこうと思ったのです。

実物を見てから購入したかったので、あえて通販サイトやオークションサイトなどは利用せずに、新宿の白ロム専門店まで足を運び、そこで見つけた未使用品を1万800円(税込)で購入しました。

本体の他には、USB接続ケーブル、ACアダプター、取扱説明書、L-09Cかんたんセットアップマニュアル、本体の保証書、ACアダプターの保証書、SSIDとセキュリティーキーが記載されたステッカーが入っていました。

OCN モバイル ONEを購入

OCN モバイル ONEのSIM

私が選んだ格安SIMは、NTTコミュニケーションズのOCN モバイル エントリー d LTE 980です。現在はOCN モバイル ONEという名称に改められているので、ここではそう呼ぶことにします。

なぜOCN モバイル ONEを選んだのかというと、通信容量が1日単位で設定されており(当時はわずか30MBでした)、通信速度が制限されても翌日になれば解除される分かりやすさに魅力を感じたからです。

正直なことを言うと、とりあえずNTTグループの格安SIMを選んでおけば間違いないだろうという安直な考えがあったのも事実で、他にどんなものがあるのかろくに調べもせず、OCN モバイル ONEを選んでしまいました。

OCN モバイル ONEのサービスには満足していますし、これを選んだことを後悔しているわけではありませんが、他の格安SIMと比較してから結論を出しても遅くはなかったかなと思うこともあります。

OCN モバイル ONEのSIM

OCN モバイル ONEのパッケージをAmazon.co.jpで注文すると、2日後に自宅に届きました。さっそく利用申し込みページにアクセスし、SIMの発信番号と端末製造番号を入力しました。

次の画面では申し込み者情報、クレジットカード情報、利用するサービスを入力しました。利用するサービスとはオプションのことです。あまり興味を引かれるものがなかったので、今回は何も利用しないことにしました。

OCNのメールアドレスも作成しました。「任意の文字列@ランダムに決定される文字列.ocn.ne.jp」という形式です。NTTコミュニケーションズからのメールは、このメールアドレスで受信することになります。

利用申し込みが完了すると、認証IDと認証パスワードが発行されました。あとはこれらの情報をL-09Cの設定画面で入力すれば、データ通信ができるようになります。もう一息です。

SIMを挿入

OCN モバイル ONEのSIMをL-09Cに入れる

L-09Cのリアカバーを外して電池パックを取り出し、その下のドコモUIMカードスロットにOCN モバイル ONEのSIMを差し込みました。電池パックとリアカバーを元に戻し、少し充電した後で電源を入れました。

APNを設定

iPhone 5の設定画面で「Wi-Fi」→「L09C_XXXXXXXX」と進み、セキュリティキーを入力して「Join」をタップしました。これでL-09CとiPhone 5のローカル接続を確立できました。

Safariで「http://192.168.2.1/」にアクセスすると、L-09C Connection Managerが表示されました。Passwordの欄に「1234」と入力してログインし、「NETWORK」→「Profile」→「Add New」と進みました。

Profile nameの欄に適当に「Profile」と入力し、UsernameとPasswordの欄にOCN モバイル ONEの認証IDと認証パスワードを入力し、APNの下段の欄に「lte-d.ocn.ne.jp」と入力し、「Save」をタップして保存しました。

Profileのページに戻り、Current profileに先ほど「Profile」と名付けたプロファイルを指定し、「Apply」をタップして適用しました。これでOCN モバイル ONEのAPNをL-09Cに設定できました。

感想

L-09C

L-09Cの電源を入れると画面にLTEのアイコンが表示されました。OCN モバイル ONEのAPNが設定できている証しです。さっそくiPhone 5でSafariを立ち上げてみたところ、何の問題もなくインターネットに接続できました。

何日か持ち歩いてみて、バッテリーがそれなりに長持ちすることが分かって安心しました。満充電なら電源を入れっぱなしでも半日は持ちますし、いざとなればワンボタンでWi-Fiをオフにしてバッテリーを節約できます。

モバイルWi-Fiルーターを使うのはこれが初めてですが、思ったほど邪魔になりませんね。電源を入れて放っておくだけでいいので、ときどき持ち歩いていることさえ忘れそうになります。

電源ボタンを押してからオンオフが切り替わるまでに20~30秒ほどかかることと、電源ボタンに少し触れただけで電源がオンになってしまうことはいただけません。もう少し何とかならなかったのかなと思います。

OCN モバイル ONEのSIM

OCN モバイル ONEの通信速度は上々です。格安SIMとはいえ、3GだけでなくLTEにも対応しているだけのことはあり、ブラウジングをしていてもほとんどストレスは感じません。

通信速度が制限されているときはさすがに快適とはいえません。ブラウザーなどで画像を表示するのにはそれなりに時間がかかりますし、YouTubeの動画に至ってはまったく再生できませんでした。

1日30MBの通信容量は朝に外出してから夜に帰宅するまで持つこともあれば持たないこともあり、必ずしも十分とは言い切れません。私の場合はまさに1日30MBくらいが境界線になっています。

当時はこのように通信容量の少なさを物足りなく感じていましたが、後に通信容量が増量され、余った通信容量を翌日または翌月へ繰り越せるようにもなったので、不満を覚えることはほとんどなくなりました。