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固定IPの格安SIMを比較

2020年7月12日更新

固定IPの格安SIMを比較しています。いずれも法人だけでなく個人でも申し込みができます。法人向け格安SIMの申し込みができない自営業の個人事業主にとっては、貴重な存在です。テレワークなどに役立ててください。

固定IPの格安SIMがあれば、IoTやM2Mのシステムが手軽に構築できます。例えば防犯カメラ、監視カメラ、車載カメラ、モニタリング、センシングなどです。低予算で、屋内外を問わず設置できるというメリットがあります。

アクセス制限にも役立ちます。固定IPアドレスは文字通り固定されているので、そのIPアドレスのアクセスのみ許可し、他のIPアドレスのアクセスを拒否する仕組みにすれば、テレワークなどで高度なセキュリティーが実現するわけです。

固定IPの格安SIMはこのように何かと便利ですが、その分だけ基本料金が高いのが玉にきずです。一般的な格安SIMよりも500~1000円くらい上乗せされていると思ってください。

しかし高いとはいってもしょせんは格安SIMなので、ものすごく高いというほどではありません。キャリアに比べたらずっと安いですし、IoT、M2M、テレワークのために固定回線を引くよりは安く済ませられます。

それでもなるべく費用を抑えたければ、下り上りともに低速のプランや、下りが低速で上りが高速のプランなども検討してみてください。一部の格安SIMにはこのようなプランが用意されています。

固定IPの格安SIMといえば、インターリンクLTE SIMです。低速プラン、1GBプラン、3GBプラン、7GBプラン、10GBプラン、30GBプランがあります。低速プランなら月額1000円(税抜)という安さです。

さらには、下りが低速で上りが10GBまで高速のプランや、下りが低速で上りが30GBまでの高速のプランもあります。データをアップロードするだけなら、これらのプランがおすすめです。

インターリンクLTE SIM

インターリンクLTE SIM

上り高速プランがある固定IPの格安SIM

インターリンクLTE SIMは、固定IPの格安SIMです。すべてのSIMカードに固定IPアドレスが付与されます。この固定IPアドレスはオプションではないため、必要に応じて付けたり外したりはできません。

固定IPアドレスはMVNOによって自動的に割り当てられます。こちらで選択したり変更したりはできません。固定IPアドレスの逆引きホスト名は、コントロールパネルから変更できます。料金は無料です。

音声通話対応プランはなく、データ通信専用プランのみです。SMSオプションを追加すれば、SMSの送受信もできるようになります。IoT、M2M、テレワークのために用いられることが多くなるでしょう。

下り上りともに低速のプラン、下り上りともに高速のプラン、さらには下りが低速で上りが高速のプランまであります。固定IPの格安SIMでデータのアップロードしかしないのであれば、上り高速プランがおすすめです。

費用面で注目したいのは、初期費用が一般的な格安SIM並みの3000円(税抜)であることと、基本料金が初月無料であることです。つまり導入コストが安いということです。固定IPの格安SIMでここまで導入コストが安いのは珍しいです。

インターリンクLTE SIM

AIRSIMモバイル

動的IPも選択できる固定IPの格安SIM

AIRSIMモバイルは、固定IPの格安SIMです。通常プランとは別に、SIMカードにIPv4の固定IPアドレスが付与される、固定IPプランが用意されています。通常プランと固定IPプランの間でプランを変更することはできません。

通常プランと同じく固定IPプランもデータ通信専用で、SMSにはオプションで対応していますが、音声通話には対応していません。電話をかけるにはIP電話アプリなどを使いましょう。

通常プランには1GBプラン、3GBプラン、5GBプラン、7GBプラン、10GBプラン、25GBプランがありますが、固定IPプランには1GBプランがなく、3GBプラン、5GBプラン、7GBプラン、10GBプラン、25GBプランのみです。

初期費用は3000円(税抜)で、固定IPの格安SIMにしては安上がりです。しかし基本料金は決して安くありません。25GBプランがそこそこ安いくらいで、他のプランには物足りなさを感じてしまいます。

なお固定IPプランの申し込みをすると、SIMカード発送後に固定IPアドレスが付与されるので、固定IPアドレスが付与される前にSIMカードが届くことがあります。その場合はしばらく時間を置くようにしてください。

AIRSIMモバイル

ASAHIネット LTE ANSIM

動的IPも選択できる固定IPの格安SIM

ASAHIネット LTE ANSIMは、固定IPアドレスオプションがあります。オプションの初期費用は800円(税抜)、7ギガプランまでの追加料金は月額800円(税抜)、20ギガプランからの追加料金は月額500円(税抜)で、初月無料です。

あくまでオプションなので、SIMカードに固定IPアドレスを付与するかどうかは個々の自由です。SIMカードに固定IPアドレスが強制的に付与される格安SIMとは、この点が大きく異なります。

通話SIMとデータSIMのそれぞれに、1日110MBプラン、3ギガプラン、7ギガプラン、20ギガプラン、50ギガプランがあります。さらにデータSIMには、IoTやM2Mに最適な128Kプランもあります。

ただし通話SIMは2018年11月13日から申し込み受け付けが停止しており、再開も未定となっています。ASAHIネット会員ならまだ申し込みができますが、そうでなければあきらめるしかありません。

基本料金はそれなりに安いものの、固定IPアドレス付きだとむしろ割高になってしまうことは否めません。固定回線などとのセット割引が適用された場合に、ようやく他の格安SIMと肩を並べられるかどうかといったところです。

イプシム

動的IPに変更できる固定IPの格安SIM

イプシムは、SIMカードに固定IPアドレスが付与された状態で利用開始となります。そのため初期費用にはIPアドレス割当費用500円(税抜)が含まれ、基本料金には固定IP利用料500円(税抜)が含まれます。

固定IPアドレスを別のものに変更したり、動的IPアドレスに変更したり、動的IPアドレスから固定IPアドレスに戻したりもできます。固定IPの格安SIMの中でもひときわ自由度が高くなっています。

動的IPアドレスに変更すれば、もちろん固定IP利用料は支払わなくてもよくなります。しかし固定IP利用料が不要になるのは翌月からなので、少なくとも1カ月分は必ず支払わなければなりません。

プランは、下り最大200kbpsの無制限プランと、100MB、1GB、3GB、5GB、7GB、10GBプランです。すべてのプランにバースト転送機能があり、低速状態でも初速だけは高速になるのが特徴です。

基本料金の安さはなかなかのものです。しかも支払い方法が振り込みなら初月無料で、年払いなら1カ月分無料なので、最大2カ月分無料になります。ただし振り込み手数料は自己負担なので、その分は差し引いて考える必要があります。

固定IPの格安SIM 料金比較

※価格は税抜き

SMSプラン+固定IP

通信最安次点
低速インター
イプシム
ASAHI
1140円1668円
100MBイプシム-
1200円-
1GBイプシムインター
1340円1490円
3GBイプシムインター
1480円1740円
5GBイプシムAIRSIM
1840円2250円
7GBイプシムインター
2240円2490円
10GBイプシムインター
2740円3040円
20GBASAHI-
4920円-
25GBAIRSIM-
5750円-
30GBインター-
6940円-
50GBASAHI-
11120円-
上り10GBインター-
2090円-
上り30GBインター-
3740円-

イプシムが上位を占めています。インターリンクLTE SIMも決して悪くありません。低速プランではこれらが同じ金額で並んでいますが、通信速度が速いのは最大200kbpsのイプシムです。

データプラン+固定IP

通信最安次点
低速イプシムインター
990円1000円
100MBイプシム-
1050円-
1GBイプシムインター
1190円1350円
3GBイプシムインター
1330円1600円
5GBイプシムAIRSIM
1690円2100円
7GBイプシムインター
2090円2350円
10GBイプシムインター
2590円2900円
20GBASAHI-
4800円-
25GBAIRSIM-
5600円-
30GBインター-
6800円-
50GBASAHI-
11000円-
上り10GBインター-
1950円-
上り30GBインター-
3600円-

ASAHIネット LTE ANSIMが姿を消し、インターリンクLTE SIM、AIRSIMモバイル、イプシムの3択になっています。インターリンクLTE SIM、AIRSIMモバイルは、初期費用が安いことも考慮に入れておきたいところです。

固定IPの格安SIM 仕様比較

割引

インター
AIRSIM
ASAHI
イプシム
初月無料-
セット割---
複数回線割---
ポイント還元----

インターリンクLTE SIM、ASAHIネット LTE ANSIM、イプシムは、基本料金が初月無料です。ASAHIネット LTE ANSIMには固定回線セット割引と固定IPアドレスセット割引があり、イプシムには複数回線割引があります。

回線

インター
AIRSIM
ASAHI
イプシム
ドコモ
au----
ソフトバンク----
ワイモバイル----
楽天----

いずれもドコモ系の格安SIMです。SIMフリー端末で使うならキャリアを意識する必要はありませんが、ドコモ以外のSIMロックが掛かった端末で使うなら、そのSIMロックを解除しなければなりません。

データ通信

インター
AIRSIM
ASAHI
イプシム
速度切り替え--
バースト転送---
容量繰り越し-
容量シェア----
容量追加-
Wi-Fiスポット---
メールアドレス---

いずれの格安SIMも、固定IPアドレス付きのSIMカードを発行できます。通信速度の切り替えに対応しているのはインターリンクLTE SIM、イプシムで、バースト転送に対応しているのはイプシムのみです。

支払い方法

インター
AIRSIM
ASAHI
イプシム
クレジットカード
デビットカード---
プリペイドカード----
口座振替----
振り込み---

固定IPの格安SIMでクレジットカードが不要なのは、インターリンクLTE SIM、イプシムです。インターリンクLTE SIMはデビットカードで支払いができ、イプシムは振り込みで支払いができます。

サポート

インター
AIRSIM
ASAHI
イプシム
セキュリティー---
端末保証----
訪問サポート----
遠隔サポート---

ASAHIネット LTE ANSIMには、セキュリティーオプションと遠隔サポートオプションがあります。インターリンクLTE SIM、AIRSIMモバイル、イプシムは、サポートに関しては多くを望めません。

手続き

インター
AIRSIM
ASAHI
イプシム
未成年契約
MNP手動切り替え----
プラン変更
サイズ変更

未成年のうちから固定IPの格安SIMが必要になることは少ないでしょうが、一応すべて未成年でも契約できます。AIRSIMモバイル、ASAHIネット LTE ANSIMは、クレジットカードが必須なので、事実上18歳以上が対象になります。

固定IPの格安SIM まとめ

インターリンクLTE SIMは、初期費用が安い上に基本料金が初月無料で、導入コストを抑えやすくなっています。大容量プランや上り高速プランといった特徴的なプランがあり、さまざまな需要に応えてくれます。

ASAHIネット LTE ANSIMは、固定IPの格安SIMでありながら音声通話対応プランが選択できることが売りでした。しかしその音声通話対応プランが受け付け終了となったことで、売りがなくなってしまっている状況です。

イプシムは、基本料金の安さや、固定IPアドレス関連の自由度の高さに魅力を感じるものの、MVNOとしての規模が小さく、サービスの先行きが不透明であることが懸念材料です。

インターリンクLTE SIM

固定IPの格安SIM コラム

固定IPの格安SIMの選び方

固定IPの格安SIMは、個人向けのものから法人向けのものまでさまざまな種類があり、どれを選ぶべきか迷ってしまいます。ここではそんな固定IPの格安SIMの選び方について考えてみましょう。

何はともあれ大切なのは、費用の安さです。導入コストと運用コスト、つまり初期費用と基本料金のバランスが取れたものを選ぶようにしてください。片方が安くても、もう片方が高くては意味がありません。

一般的な格安SIMならここまでする必要はなく、基本料金さえ比較しておけば十分です。しかし固定IPの格安SIMは初期費用がまちまちなので、基本料金だけでなく初期費用も含めて総合的に比較するべきです。

自分であれこれと計算するのが面倒なら、固定IPの格安SIMはだいたいウェブで見積もりが取れるようになっているので、とりあえず相見積もりを取ってみるのもいいでしょう。

支払い方法にも注目してください。固定IPの格安SIMは法人を主な対象としていることから、支払い方法が特殊であることが多く、例えばクレジットカード払いができなかったり、請求書払いができたりします。

大口契約を検討しているなら、その申し込みが簡単にできるかどうかも確認しておきましょう。MVNOによっては大口契約の相談窓口を設置していることがあるので、ぜひ活用したいところです。

プランの多さも重要な要素です。今は10GBプランで満足でも、将来的には20GBプランや30GBプランでなければ満足できなくなるかもしれません。そういうときに20GBプランや30GBプランが用意されていないと、困った事態になります。

固定IPの格安SIMにすると困ること

動的IPの格安SIMではなく固定IPの格安SIMだと、何かしら問題が起きるのではないかと、心配になってしまうこともあるでしょう。そこで固定IPの格安SIMにすると困ることについてまとめてみたいと思います。

最大の問題点は、費用の高さです。固定IPアドレスという付加価値がある分、どうしても初期費用や基本料金が高くなりがちです。固定IPアドレスを必要とする以上、やむを得ない出費ではあるものの、やはり気になります。

プランの少なさに困らされることもあります。固定IPの格安SIMはプランが少ない傾向があり、プラン変更したくなってもちょうどいいプランがなく、解約せざるを得ない状況に追い込まれがちです。

もちろん固定IPの格安SIMにもプランが豊富なものはありますが、どちらかといえばそうではないもの、例えば音声通話対応プランがないものや、大容量プランがないものなどが多いように見受けられます。

もしプラン変更を断念して解約し、他の格安SIMに乗り換えることになれば、他の格安SIMで改めて初期費用を支払わなければなりません。固定IPの格安SIMの大きな問題である初期費用の高さが、ここでも響いてきます。

それからIPアドレスが固定されているというメリットは、時としてデメリットにもなり得ます。利用者が特定しやすく、特定の利用者のアクセスだけを許可しやすいということは、逆にそれを拒否しやすいということでもあるからです。

例えばどこかのサイトの運営者が、格安SIMに付与された固定IPアドレスを弾くように設定すれば、それだけで簡単にアクセスを制限されてしまいます。あくまで可能性の話ですが、そのようなことがないとも限りません。

固定IPのプリペイドSIMでテストを

固定IPの格安SIMに関する情報、特に固定IPの格安SIMで何らかのシステムを構築したというような体験談は、ウェブで検索してみても見つかりにくく、実際にやってみなければ分からないことが多々あります。

そうはいっても、いきなり固定IPの格安SIMの申し込みをするのは抵抗があるものです。それでうまくいかなかったからといって、申し込みをキャンセルするわけにもいかず、初期費用や基本料金が発生してしまいます。

あらかじめSIMカードや端末をレンタルしてお試しできればいいのですが、そのようなことができる固定IPの格安SIMは、私が知る限りでは存在しません。法人向けならあるかもしれませんが、個人向けは皆無といっていいでしょう。

そこで検討したいのが、固定IPのプリペイドSIMでテストをすることです。プリペイドSIMとは、契約を結ぶ必要がなく、パッケージを購入するだけで支払いが完結する、簡易的なSIMカードです。

固定IPのプリペイドSIMは、種類は少ないものの、Amazon.co.jpなどの通販サイトで販売されていることが確認できています。価格は安いものなら数千円、高いものなら数万円といったところです。

まず固定IPのプリペイドSIMを購入し、IoT、M2M、テレワークなどの環境でテストをします。その結果に問題がないことを確認してから、固定IPの格安SIMを本格的に導入すればいいわけです。

むしろ固定IPアドレスの通信環境を必要とするシステムが小規模なら、わざわざ固定IPの格安SIMの申し込みをするまでもなく、固定IPのプリペイドSIMだけで事足りることもあるでしょう。そこはうまく使い分けてみてください。

迷ったらインターリンクLTE SIM

インターリンクLTE SIMをおすすめします。固定IPの格安SIMとして最安というわけではありませんが、初期費用や基本料金がそれなりに安く、しかも基本料金に関しては初月無料で、費用対効果に優れています。

大容量プランや上り高速プランなどのユニークなプランも魅力的に映ります。定期的に何らかのデータをアップロードするような必要に迫られたときは、上り高速プランが役立つことでしょう。

そして何よりも、インターリンクにはプロバイダーとしての長年の実績があり、インターリンクLTE SIMも格安SIMとしての歴史は長く、そう簡単にサービスが終了することはないだろうという安心感があります。

インターリンクLTE SIM