mineoよりも先に3キャリア対応した格安SIM、その名はQTモバイルです。QTモバイルとはQTnetが運営する格安SIMです。以前はBBIQスマホという名称でしたが、2017年2月28日からQTモバイルに改称されています。
QTモバイルには、ドコモ回線のDタイプ、au回線のAタイプ、そしてソフトバンク回線のSタイプがあり、いずれもすでに申し込みができる状況です。紛うことなき3キャリア対応の格安SIMなのです。
すべてのタイプに2GB、4GB、6GB、10GB、20GB、30GBのプランが用意されています。AタイプのデータコースにはSMS機能が無料で付帯し、SタイプのデータコースにはSMS機能を付帯させられません。
QTモバイルの前身であるBBIQスマホは、2015年3月2日からサービスが開始されました。当初はBBIQスマホSIM dというドコモ回線プランのみでした。
それからおよそ5カ月後の2015年8月3日に、BBIQスマホSIM aというau回線プランが追加され、ドコモとauの2キャリアに対応しました。
QTモバイルへのリニューアルを期に、BBIQスマホSIM dはQTモバイルのDタイプになり、BBISQスマホSIM aはQTモバイルのAタイプになりました。
そして2018年2月1日、QTモバイルにSタイプが追加され、ドコモ、au、ソフトバンクの3キャリアに対応しました。mineoより7カ月ほど先に3キャリア対応の格安SIMになっていたというわけです。
一方のmineoは、格安SIMとしての歴史はQTモバイルよりも長く、2014年6月3日からサービスが開始されました。au系の格安SIMであることが売りでした。
2015年9月1日からはドコモ回線のDプランが追加され、従来のプランはAプランになり、ドコモとauの2キャリアに対応しました。
2018年9月4日からはソフトバンク回線のSプランが追加され、ドコモ、au、ソフトバンクの3キャリアに対応する予定になっています。
国内にMVNOは数百社ほど存在するといわれており、そのすべてを把握しているメディアはほとんどないでしょう。私もせいぜい数十社です。だから今回のように、前例のあることが業界初と報じられることも起きてしまいます。
もしこれから「格安SIMとして初めて」とか「MVNOとして初めて」の記事を見掛けたら、まず疑って掛かるべきです。その格安SIMよりももっとマイナーな格安SIMで、すでに前例が作られているかもしれません。